クリスマスツリーの前で
そんな願いもむなしく、降車駅に着き、私と凌ちゃんは大きな本屋さんに向かった。



凌ちゃんは、わかりやすそうな参考書を何冊か探してきてくれて、その中から、私に選ぶように言った。


私は、なるべくページ数の少ない薄い参考書を選んだ。



それから、喫茶店で休憩していると、なんだかデートみたいで、うれしくなった。


テーブルの向かいでコーヒーを飲んでる凌ちゃんとの疑似恋愛が、勝手に脳内で始まっている。

まるで乙女ゲームのように。
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