クリスマスツリーの前で

side 凌

俺に会うと、いつも嬉しくてたまらない様子で、懐いてくる実桜。


兄のように思ってるの?


幼い頃から、俺は実桜が好きだった。

ひたむきに、まっすぐに、俺に愛情をぶつけてくる実桜。

それは、無意識で、天然で。

俺を惑わす、小悪魔。



実桜の家に家庭教師に行った時も、両親は留守だと言うし。

俺が後ろにいるのに、超ミニスカートで階段を上がっていくし。

抱きしめたら、抱きしめ返してくるし。
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