クリスマスツリーの前で

離したくない

凌ちゃんはしゃがんで、

「遅いからこの辺りを探してたんだ。足、痛めたのか?大丈夫」

と言って、私の足首に触れた。



「凌ちゃんっ!!」

私は夢中で凌ちゃんにしがみつき、泣いた。



今日はずっと、逢いたくて。

妨害されて、逢えなくて。



心の中も頭の中も、凌ちゃんでいっぱいで。

離したくなかった。

この、愛しい人を……。
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