虹のふもと
勉強ができて、サッカー部でもエースの星空は、昔から両親のお気に入り。
両親はそんな星空に嫌われたくなくて、星空のいない所で僕を殴る。
だから、星空は知らない。
「今日も太陽は先にご飯食べちゃったの?」
リビングから両親たちと話す星空の声がした。
父親も母親も僕にご飯を食べさせてはくれない。
でも、星空には僕はいつも先にご飯を食べるって伝えてるんだ。
「ああ。あいつはいつも学校から帰ってきてすぐに飯を食べるよ。
星空のことを待っててやれと言っても聞かないんだ。」
父親が今日も息をするように嘘を吐く。
「そっか。最近、俺が帰ってくるとすぐ部屋に行っちゃうし、俺嫌われてるのかな?」
「最近、反抗期なのよきっと。」
「学校でも授業をよくサボるらしいしほんとにあいつはだめだな。」
両親が僕のことを悪くいう。
たしかに、授業はよくサボる。
けれど、
そんなふうにしてしまったのはあなた達じゃないんですか?
続く両親の悪口を聞いていたくなくて布団に深く潜った。