虹のふもと
「いったいどれだけ迷惑をかければ気が済むんだ。」
さっきの星空に対する態度とは
うってかわって、
ものすごく怒った顔。
そう言われて、僕は俯くことしかできない。
「お前は、サッカーだけしてれば良かったのに
こんな病気になって、サッカーも辞めて。
学校もまともに行かない。
かなたに迷惑かけてるのもわからないのか」
あきれたように、大きな溜息をつく。
僕だって、好きで病気になったんじゃない。
サッカーだってほんとはやりたい。
学校も体調がよかったら行ってる。
星空に迷惑かけてるのだって痛いほど分かってる。
ほんとはもっと、星空と話したい。
昔みたいに仲のいい兄弟でいたい。
それを許さないのはあなた達じゃないか。
そう思うのに、それが言葉になって出てくることは出来なくて、
言葉をぐっとのみこむ。