虹のふもと
駆け足で公園に向かうと、そこにはやっぱり君がいる。
「はる!」
僕が君の名前を呼ぶと、息を乱した僕を見て君は心配そうにいう。
「あんまり走ったらだめだよ。」
「大丈夫だよ。
心配してくれたの?」
ちょっといじわるして聞いてみると、はるは少し拗ねた顔をした。
こんな顔もするんだって、ちょっとだけドキドキする。
そんな拗ねた君を見てたら、手に一枚の写真を持っていた。
「それ、」
僕が写真を指さすと、はるはびっくりした顔をした。
でも、僕も驚いた。
だって、
これと同じ写真を僕は持っているから。