虹のふもと
それでも、星空は一緒に頑張ろうって、
いつもそばで励ましてくれた。
そのときは、両親も。
病院の先生から、
『手術したら治るかもしれない。
根気よく、治していこう。』
そう、言われた。
家族は僕のことを支えてくれて、
『また、サッカーできるように頑張ろうね』
そう言ってくれた。
手術して、薬もたくさん飲んで、
注射も我慢した。
それでも、よくならなくて、
『僕、もうサッカー辞めるよ。』
これ以上、迷惑かけたくなくて幼い僕が出しだこたえ。
星空は悲しそうに分かったって言った。
でも、両親は
『今までが無駄になるだろう。』
『ふざけないで!』
そう言った。
そこから、星空がいないところで
僕に暴力を振るうようになったんだ。
星空には嫌われたくないって
両親は思ったから。
『助けて。』
たったそれだけの言葉が、
言えなかった。