虹のふもと
そんなこと言われると思ってなくて、
うれしくてまたおさまったばかりの涙が溢れる。
はるもまた泣いていた。
その君の涙をみて、はじめて自分一人で
綺麗なものを見た気がした。
はるの涙はほんとうに綺麗で
はるをやさしく抱きしめる。
「ひなた?」
「はる。僕ははるがいちばん綺麗だよ。」
そう言ったら、君はもっと泣いてしまった
だから、
「はる。夕方、またいつもの公園に来て
話したいことがある。」
僕ははるに伝えてはるの涙を指ですくう。
「分かった。」
って君は答えて僕から離れていく。
夕方、君にどうしても伝えたいことがある。