終わりのない恋


「俺さ、中島のこと結構前から好きだったんだよね。」


「え?!そうなの?!」


佐伯とはしばらく 会っていなくて その間、メールのやり取りなどもなかった。

お互いに中堅の立場になって 忙しい毎日を送っていた。


結構前って。いうと、同じ部署で働いていた あの新人の頃って事になる。



「まぁな。仕事してる姿とか 男の俺よりカッコよくてさ。惚れたんだけど

その時には すでに友達みたいな存在になってて

女の子を口説くような言葉も 今さらって感じで なかなかアピール出来なくって


それなら居心地で勝負しようと思ったんだ。」


居心地。

何も考えなくても自然体で過ごせた人。

それは間違いなく 佐伯だ。


私にとって 佐伯は なんでも話せる親友だったから。



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