【完】『雪の都』

薫は我関せずというような顔で聞いていたが、

「薫さんはさ、大輔ってどう思う?」

深雪は訊いた。

「うーん、しばらく見ないし、ほとんど覚えてへんからなぁ」

薫は頭を掻いた。

「そうだよね、いちいち他人の彼氏なんか覚えてないよね」

深雪は微笑んだ。

「深雪、…少し変わった?」

桜子は小声で訊いてきた。



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