【完】『雪の都』

新川の駅を降りて改札を抜けると、小雪がちらついている。

薫は駅前からコンビニのある表通りへ出て、信号を渡った先にあったコンビニに寄るとコーヒーとおにぎりを買い、再び外へ出た。

少し歩いた先にアパートがある。

ぼんやりとちらつく雪を眺めながら薫は、

(桜子が不幸になるんだけは避けたいなぁ)

と思いながらも、しかし出逢ってしまったことが事故のようなもので仕方がないかもしれないとも、とりとめのないことを胸中に抱えながら、帰り道を進んだ。



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