【完】『雪の都』

薫は桜子のいたずらっ子のような笑顔を見て、

「やりよったな」

と言ったが、それはまるでペットに甘噛みでもされたときのような顔つきで、

「まぁしゃあないなぁ」

というような、いとおしくて仕方がないような温もりもそこにはこもっていた。



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