【完】『雪の都』

病院の案内で部屋を確認して向かうと、大部屋ではなく個室に行き着いた。

「移されたってことか」

薫は一言だけもらした。

ノックをして開けると、薫の母の志津加が文庫本を読み耽っている。

「連れてきたで」

薫が桜子と真奈美を紹介すると無言でそれぞれ会釈をした。



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