【完】『雪の都』
注文を聞かれた桜子と薫はそれぞれワインを頼み、彩と大輔はビールを頼んだ。
会が始まると、お腹の膨らみが目立ち始めた御堂澤先生から、
「今日はみなさんに集まってもらって、こんなにみなさんから慕われてたんだと思うと感謝しきりです」
といったような挨拶があって、乾杯があった。
薫がワインに口をつけたあと、
「そういえば薫ちゃんってさ、いつも桜子ちゃんと一緒だけど?」
彩が訊いてきた。
「えぇ、付き合ってますよ」
薫は隠す様子もなく言った。