【完】『雪の都』

ファクトリーで彩が降りた。

「またね」

と手を振る彩が小さくなる。

「ドメさんとこは子供いないからなぁ」

薫は彩から聞いていたらしい。

「そうなんだ?」

客が何人か乗ってきた。

そのうちの一人と、目があった。

「…桜子?」

スーツ姿の男である。

「まさか…圭くん?」

薫はキョトンとしたままである。



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