【完】『雪の都』

カルアミルクに口をつけてから、

「うん」

桜子はうなずいた。

「やっぱりなぁ…ま、うちは気にせんし黙っとくから、心配せんでえぇ」

薫は酎ハイをぐいっと飲んだ。

「せやけど、あの圭くんだかって彼、なかなかの男前やん」

「顔はね」

桜子は笑みを漏らした。

「けど嫉妬深いし、束縛はしてくるしで最低やった」

「まぁ男が嫉妬深いのは、みっともえぇもんではないわな」

フライドポテトが来た。



< 46 / 192 >

この作品をシェア

pagetop