【完】『雪の都』
カルアミルクに口をつけてから、
「うん」
桜子はうなずいた。
「やっぱりなぁ…ま、うちは気にせんし黙っとくから、心配せんでえぇ」
薫は酎ハイをぐいっと飲んだ。
「せやけど、あの圭くんだかって彼、なかなかの男前やん」
「顔はね」
桜子は笑みを漏らした。
「けど嫉妬深いし、束縛はしてくるしで最低やった」
「まぁ男が嫉妬深いのは、みっともえぇもんではないわな」
フライドポテトが来た。
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