【完】『雪の都』

忘年会がはねると、

「…薫さん?」

「どないしたん?」

「このあと何か予定とかありますか?」

「帰るだけやけど」

「少し、飲んで行きませんか?」

「うちは一人やから構わんけど、オカンとか心配せぇへんか?」

「電話しとけば大丈夫です」

そういうと薫の目の前で、桜子は電話をかけて、遅くなる旨だけ伝えて切った。



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