【完】『雪の都』

したが、と薫は、

「あの衝立けっこうあるから、仮に猫なら潰れるはずやしなぁ」

と言った。

「すみません」

御堂澤先生は謝罪しながら目に涙をためている。

「先生に泣かれたとこで、作品はもとに戻らんから、新しいの作りますって」

薫に怒りの様子は感じられなかった。



< 83 / 192 >

この作品をシェア

pagetop