【完】『雪の都』

コンビニの角を折れて少しだけ上がると、桜子の住むアパートが見えた。

「これでええかなと。うち帰るで」

「薫さん、ありがと」

「まぁちょっとは役に立てたかなぁ」

「…寄ってく?」

「親御さんとかに迷惑なるから」

「独り暮らしだから」

「…じゃあ、一緒に飲むか」

さっきコンビニで買ったサイダーのことを指した。



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