甘えたで、不器用でも



「……ポッキーの日には、好きな人とポッキーゲームをすると話をしていたので、」





じんわり、自分の顔が熱くなるのが分かった。


なんだそれ。そんなのまるで、彼が私を、





「僕も勇気を出して、やってみようかと」





ーー好きみたいな。



「女の子たちがポッキーゲームをしたら男の子と仲良くなれるみたいなことを言っていて。あ、女子高生たちがいっぱい食べたいとか絶対負けないとか言っていたので、てっきりポッキーの早食い的なものだと思ってしまって」



言い終わって「恥ずかしいです」と再び俯いた彼。
気がついていないのだろうか。自分が、告白をしたという事実に。


胸がどきどきうるさい。どうして私がこんなに緊張しているのだろうか。そもそも告白かどうかも分からない。


好きな人とする為の練習かもしれないし。
まだ彼が私を好きだなんて、


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