月と握手を
 愁いを帯びた金の瞳が、やがて私を見つめる。決意が固まったのだろうか。数分間、何か言いたげなのを再びためらった後、



「柘季ちゃん、これからあたしが言うことをよく聞いてね」



 黒紫の髪をさらりと揺らし、ハルが運命の言葉を告げる。

 あなたの余命は、あと一ヶ月なの。

 私のカウントダウンが、今、始まった。
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