リオくんとの距離は、ベランダから10センチ。



「ホントだよ。なんなら比べてみる?」



「…っ、いい。

見ればわかるし」



「そう?

たぶんオレ、これからもっと伸びると思うよ」



…ドキン。



ふわっと笑うリオくんの横顔を見て、ふいに、こんなことを考える。



リオくんってこんなにかっこよかったけ?って……。



もちろん昔からかっこよかったけど、最近はさらにそう感じる。



背が伸びたのもあるけど、腕とか、体つきとか、なんだかたくましくなったし、


顔つきも、なんだか大人っぽくなってきた気がする。



そんなことを思いながら歩いてると、



「あっ、信号変わっちゃった」



あと横断歩道を一つ渡れば駅というところで、リオくんの声に、足を止めた。


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