リオくんとの距離は、ベランダから10センチ。
*教えてやろうか?









ある日の放課後のことだった。



これから純ちゃんと買い物行って、それから塾行って、

夜はリオくんに勉強教えて…と。



このあとの予定を考えながら教室で帰る支度をしていると、いつものように、

親友の、三波純(みなみじゅん)が私の席までやってきた。



「七羽!」



だけど今日はちょっと焦ってるようで、



「ごめん!今日の約束なんだけど、

4時から保健委員の仕事入っちゃって。

明日でもいい?」



そう言って、純ちゃんは手を合わせる。



そっかぁ…。



そういえば前に、文化祭の掲示物作らなきゃいけないとか言ってたもんね。



純ちゃんも大変だな。


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