リオくんとの距離は、ベランダから10センチ。
どうしよう、でもすごくうれしい…。
「私も、先輩と勉強できて…楽しかったです」
照れながらそう言うと、先輩は私にゆっくりと近づき。
――トン、と肩に手を置いて、
「そーか。
じゃあまた一緒に勉強しような、七羽」
それだけを言って、ファミレスの2軒隣にある塾の玄関へと行ってしまった。
だけど私はしばらくその場に立ち尽くしたままだった。
顔が、先輩に触れられた肩が、熱でもあるんじゃないかってくらい熱い。
ドキドキしてる心臓も、全然収まりそうになくて…。
…あぁもう、どうしたらいいんだろう。
やっぱり私、青山先輩が好きだ。