リオくんとの距離は、ベランダから10センチ。



さらさらの黒髪。



いつ見ても整いすぎてる顔立ち。



そして、何かずっと遠くを見つめているような大人っぽい表情…。



まるで映画に出てる芸能人でも見てるようで、ついつい見惚れてしまう。



またかっこよくなったな、リオくん…。



見た目もだけど、ふいに見せる表情とか、すごく大人びて見えてドキドキしてしまう。



こんな人が私の幼なじみだなんて、よく考えたら本当にすごいことだよね…。



「ナナ…?」



そんなことを考えながら、ぼんやりとリオくんを見つめていると、



いつの間にか、リオくんもこっちを見ていて。



「どしたのナナ?そんなにジッと見つめて。

俺の顔、なんかついてる?」



「…っ!」


< 49 / 74 >

この作品をシェア

pagetop