リオくんとの距離は、ベランダから10センチ。
……それは、私のほうも同じ。
リオくんはクスクスと笑いながら、自分の頬を指さして見せた。
なッ……//
「……バカッ//!
リオくんがからかうからでしょっ!」
「アハハッ、ごめん。
でもナナ、すごくかわいかったよ」
「~~ッ//!
もうっ!変なこと言わないでよっ!」
「えー?俺なんか言った?
てかなんでまた赤くなってんの?」
リオくんは、にっこりと笑いながら、不思議そうに首を傾けている。
うん、何にもわかってない。
リオくんはやっぱりバカだ。
「気のせいだよ!
リオくん起きたみたいだし、じゃあ電話切るね!」
「えっ!ナ…」