偽物の気持ち
昼休み、私は保健室の前で深呼吸をした。
この時間なら居るだろうと思ったからだ。
話し声が聞こえて来た。
「ねー、成、一口頂戴?」
その甘い声を出してるのは木下さんだろう。
だけど、成と一緒ってどーゆうこと?
また、私に何かしようとしてるの…?
急に怖くなって私は逃げ出したくなった。
でも、ここで逃げたらまた振り出しに戻るような気がして、私は決心した。
━━━トントントン
「先生ならいないよ〜」
のんきな返答が帰ってきた。
だけど、無視してドアを開けた。