偽物の気持ち
本気で相手のこと好きになるとこんなにも自己中になるんだなと初めて知った。
春の笑った顔も泣いた顔も俺だけが見ていたいと思った。
幼なじみのあの人より、もっと近くで春を見ていたい…
そう思って俺は宣戦布告をしに走った。
春が、真澄に向かって宣戦布告したように、俺も負けたくなかった。
何年も思ってる春の気持ちに気付いてるのか気づいてないのか知らないが…
「先輩。俺、春のこと奪いますから。」
宣戦布告だ。