偽物の気持ち






私は木下さんが、心のどこかでは傷ついてるようにも見えた。

あの時、友達が出来なくて、たまたま入ったグループが酷い女の子たちで、ストレスもたまってた。

そんな時、私みたいに好きな人を追い続ける純粋な人を見てもっと追い詰められたのだろう。

本当の気持ちはわからない。

だけど、木下さんに言いたかった。

私自身にも言い聞かせるように…


「好きな人に、好きって伝えるの。本当の気持ちを伝えよう。真正面からぶつかろう。」


木下さんは驚いた顔をしていた。

私も驚いていた。

でも、伝えたかった。

自分を苦しめるのをやめてほしかった。




< 116 / 146 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop