偽物の気持ち
私はてっきり、悪口を浴びせられ生卵とか投げつけられたりするのかと思った。
だけど、その子は物凄く冷静に話をしてくれた。
「成のこと好きなんです。もし、先輩好きじゃないなら…」
その時、後ろのドアが勢い良く開いた。
「先輩…?無事だった。よかった。」
そう言って汗をかいている成。
私と彼女たちは目を丸くしていた。
それに気づいた成が次は怒った顔をして叫んだ。
「お前ら、春に何もするんじゃねーぞ。真澄とかに何か言われても無視しろよ。」
そう言われて顔色を変えた彼女たちはすぐに出ていった。