偽物の気持ち





成はホッとしたように座った。

何故焦っているのかわからなかったが、真澄と何かあったのはわかった。

私は成と話をした。


「成、来てくれてありがとう。でも、あの子たちは何もしてこなかったよ。それどころか、いい子たちだった。」


成にそう話して安心させようと思った。

だけど、成は安心するどころか不安な顔をした。


「春、もぅ、呼び出されてノコノコ行くな。すっげー心配したんだから。」


成はそう言って私を抱きしめた。

私は酷い事したのにどうしてここまで優しいのだろう。

私は疑問が溢れて言葉に出ていた。
それと同時に涙も溢れ出た。





< 132 / 146 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop