偽物の気持ち
私は、そんな名前だったなと思い出した。
思い出したくも、二度と出会いたくもなかった彼女がどうしてここにいるのか知りたかった。
日向に聞いたが、わからないらしかった。
先生に聞いてみようと思ったが、どんな理由で聞けばいいのかわからないのでその方法はすぐに却下した。
木下さんのこと聞けそうなのはやっぱり徹しかいないと思った。
関わらない方がいいのだろう。
わかっているが、彼女に言いたいことがあった。
あの頃の弱かった私では言えなかったことを。
私は二人に「ありがとう。」と言って木下さんを知ってそうな子に話を聞きに行った。