誓いのキスを何度でも
お義父さんは8年前、お嬢さんを傷つけた事をお詫びしたいと言って
「これまでの事は変えることはできないが
お嬢さんと誠太郎君をうちの息子の家族にしていただきたい」と頭を下げた。

うちの両親はふたりが決めた事なら、反対はしない。と話して

軽くお茶とお菓子を出してもらい、お義父さん達は退席した。
(お義父さんはたくさん食事が食べられる訳ではないから)

その後は誠一と私達でのんびり食事を楽しみ、

「セイちゃんのおかげね。
お義父さんと仲良くなってて…」

と母は私に笑いかける。

私は突然結婚が許された事が信じられなかったけれど…

「これで心置きなく、結婚できるね」

と誠一は私の顔を覗き込んで微笑む。

私は頷きながら、

綺麗に飾り付けられたお寿司を頬張る誠太郎の無邪気な笑顔に笑いかけてみた。
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