誓いのキスを何度でも
「いっつも一緒にお風呂にはいってるんだねえ」

と私が言うと、

「誠太郎も、最近は誠一さんと入りたがるのよ。私が手伝おうとすると、ひとりで入るって言われちゃうんだよねえ」

と、少し寂しそうそうだ。

小学2年生の男の子の心理はわからないけど、
だんだん男同士が、良いときもあるのかもしれない…

「おにーちゃんってすっかりパパだねえ」

と私が感慨深く言うと

「父親になりたてなのに、生意気でしょう!
最近はサッサとふたりでサッカーの練習に公園に出かけて行くし!」

とぷうと頬を膨らませる果歩さんは、とても可愛いらしい。

「でもさあ、好きなひとと結婚出来て羨ましいなあ…
私なんてお見合いさせられそうだし…」


と、プツプツとレタスをちぎってサラダ作りを手伝っていると、

「え?
もしかしたら…家のために?」

「…」

「それは…困ったね…
誠一さんにやめてもらえるように言ってもらわないと!」

と果歩さんが力んでアボカドをグシャと潰してしまった。

「あー…」と顔を見合わせて笑い合う。

なごむわー果歩さん。

と思いながら、私は笑顔で半分にカットされたプチトマトをサラダに乗せた。
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