誓いのキスを何度でも
②気まぐれなコウノトリ。
また、春がやって来た。
誠一と家族になって1年。
お義父さんは
去年の冬に亡くなった。
家族に囲まれた穏やかな死だったと思う。
去年の秋の沙也加ちゃんと木下さんの盛大な結婚披露宴を見届け、その後、
お義父さんの希望で桜花グループの代表がお婿さんに入った彰人さん(あきとさん。木下さんの名前)に引き継がれたのを見届けたのには執念すら感じる。
きっと桜花グループの代表が、相応しい彰人さんに決まり安心しただろう。
誠太郎は3年生になった。
「ねえ、果歩聞いた?
沙也加ちゃんのところに赤ちゃんがもうじきくるんだってー!」
3人で夕食を食べている時に教えてくれる。
「そうだって言ってたね。
赤ちゃん楽しみね。」
「冬に生まれると思うって沙也加ちゃんがいってたよ。
ねえ、何でうちにはコウノトリが来ないの?」
と言ったので、私はお味噌汁をむせた。
「やっぱり、誠太郎にも兄弟がいてもいいよなあ…
俺もそろそろ欲しいなって思ってたんだよね。
誠太郎、男の子と女の子かどっちがいい?」
「弟がいいなかなあ…」
「女の子も可愛いぞ」
とか、誠一は誠太郎と話始めているけど、
先に私に確認するものなんじゃないの?
楽しそうに話す親子の顔を私は呆れた見つめた。
誠一と家族になって1年。
お義父さんは
去年の冬に亡くなった。
家族に囲まれた穏やかな死だったと思う。
去年の秋の沙也加ちゃんと木下さんの盛大な結婚披露宴を見届け、その後、
お義父さんの希望で桜花グループの代表がお婿さんに入った彰人さん(あきとさん。木下さんの名前)に引き継がれたのを見届けたのには執念すら感じる。
きっと桜花グループの代表が、相応しい彰人さんに決まり安心しただろう。
誠太郎は3年生になった。
「ねえ、果歩聞いた?
沙也加ちゃんのところに赤ちゃんがもうじきくるんだってー!」
3人で夕食を食べている時に教えてくれる。
「そうだって言ってたね。
赤ちゃん楽しみね。」
「冬に生まれると思うって沙也加ちゃんがいってたよ。
ねえ、何でうちにはコウノトリが来ないの?」
と言ったので、私はお味噌汁をむせた。
「やっぱり、誠太郎にも兄弟がいてもいいよなあ…
俺もそろそろ欲しいなって思ってたんだよね。
誠太郎、男の子と女の子かどっちがいい?」
「弟がいいなかなあ…」
「女の子も可愛いぞ」
とか、誠一は誠太郎と話始めているけど、
先に私に確認するものなんじゃないの?
楽しそうに話す親子の顔を私は呆れた見つめた。