誓いのキスを何度でも
安定期に入って私は元気な妊婦になった。

仕事にも復帰し、

最近の家族の話題は子どもの性別と、名前だ。

「私ね、誠太郎が生まれる前は、『歩』の文字が付いた名前を考えてた。
でもねー、
誠太郎が生まれてきたら
あんまり父親に似てるから。
笑っちゃって…
結構悩んで『誠太郎』って名前にしちゃった。
…会えなくても、あなたの中にお父さんは存在する。
そう思って…」

と誠太郎が眠った後、優しく抱き合った後、
誠一の腕の中で言うと、

「…今度は果歩に似てる女の子がいいなって思いながら果歩を抱いた。
俺のこういうお願い事はかなり叶えられるって信じてるから…
きっと今度は果歩に似た、可愛い女の子だよ。
『歩』の付いた名前を考えよう」

と誠一はそう言いながら、そっと頬にくちづけし、私を深く抱き直して眠りにつく気配がする。

そうだといいな。
女の子も育ててみたい。と

私は幸福な気持ちで目を閉じ、誠一の腕の中で眠りについた。

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