誓いのキスを何度でも
食事を終え、

順番にシャワーを浴び、お揃いのバスローブを借りて羽織っておくと、

髪を濡らしたままのシンさんが、いつものようにくちづけしながらベッドに押し倒してくる。


「今日はどうされたい?」と綺麗な笑顔で見下ろされると私の中に火が灯る。

「…激しいのお願いします」と言ってから恥ずかしくなり、目を伏せると、

「俺もそうしたいと思ってた」と耳元で囁かれ、ギュウッと目を瞑ると、激しいくちづけと愛撫に翻弄される。

声が我慢できなくなる頃に与えられる深い繋がりに頭が真っ白になっていく。

激しい行為は夜更けまで続いてグッタリとシンさんの腕の中で力を抜いた。


「果歩、何かあった?」

まあ、激しいのを欲しがるときは私の心が苦しいときだ。そんな事はとっくにバレている。

「先週、…誠太郎の父親に偶然会った」

「うん?父親って誠太郎が生まれたことも知らないんだろう?」

「妊娠したのも知らない。…留学しちゃったから」

「なんで言わなかった?」

「交際を反対されてたから…
言ったら…
…誠太郎を生むのを反対されるかもって思ったら…言えなかった。
いつ、留学先から帰るのかわからなかったし…
ふさわしい人とお見合いして結婚してると思う。」

「…そうか。まだ好きか?」

「そんな事、わからないよ。もう、会わないと思うし…」


シンさんは不機嫌な顔で私の胸に舌を這わせる。

「ちょ、シンさんまだするの?」

「…妬かせる果歩が悪い」と強引に私の膝を開かせる。

…ヤキモチ?

珍しい。

私たちの関係って

カラダだけじゃなかったっけ?

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