誓いのキスを何度でも
私はしばし、懐かしいくちづけにおとなしく抱きしめられていたけど、

「反則」と誠一の胸を押して身体を離し、涙を拭いて、車を発進させた。

「すげーいいムード。だったのに…」

「今の私達は懐かしいだけ。
お互い7年前のままじゃないよ。」

「…それでも…俺は果歩に会いたかった。
もう、医師として一人前になってきたし…
…好きに生きられる。
今度こそ、果歩を捕まえる。
誠太郎ごと。」

「今の私は誠太郎がいれば良いって
…そう思ってるの」

「…うん。
俺、頑張るよ。
一緒にいたいって思ってもらえるように…」

と決心しているような言葉に胸が苦しくなる。



…誠太郎

どうする?

お父さん、来ちゃったよ…



誠太郎に誠一のことをなんと紹介したらいいのか…

私は何も決められないまま車を走らせていた。
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