誓いのキスを何度でも
日曜日。

誠太郎はサッカーチームの見学に行くため、
午前中から体操着とジャージに着替えて楽しそうに用意をしている。

ピンポンとチャイムが鳴って

「誠太郎ー。」とインターフォンから誠一の声がする。

いくらなんでも早すぎる。

午後1時の午前中の試合後の練習に参加させてもらいながら、
見学をするって約束になっているのに、まだ午前11時だ。

「待ちきれなかった」と嬉しそうな笑顔を見せるので、部屋に入れないわけにもいかず、
ドアを開けると、誠太郎が嬉しそうに

「サクちゃん!ゲームしよう」と私の横をすり抜け、誠一の腕を掴んで部屋に中に入れる。

「よし。攻略本、持ってきたぞ。」と楽しそうに笑いあってテレビの前に一緒に座った。

やれやれ。

お昼ご飯も一緒に食べるよね。

と冷蔵庫を覗いて焼きそばでいいか。と野菜をいくつか取り出した。



焼きそば、3人前を大皿に乗せ、取り皿を用意する。

「セイちゃん、桜庭さんもご飯にしましょう」と声をかけると、

はーいと2人同時に返事をして、声が合った事にくすくす笑いあって、
誠一が誠太郎の脇をくすぐり、誠太郎も倒れながら誠一の脇の下をこしょこしょとくすぐって
2人でドタバタと、リビングの上に転がりながらゲラゲラ笑っている。

「早くしなさーい。手を洗ってー」と私が言うと、また、2人でじゃれ合いながら洗面所で手を洗っていた。








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