誓いのキスを何度でも
川沿いのオートキャンプ場。

沢山の車がとまっている。
ここはバーベキューが出来るよう、なんでも機材を貸してくれ、片付けもしなくていいらしい。便利だ。

「誠太郎くん、火を起こすから炭を入れるの手伝って。」と誠太郎に教えながら、バーベキューの準備をする。

私は車の横に広げられたタープの下の日陰でゆったりした折り畳みイスに座り、シンさんが持って来てくれた美味しいコーヒーを飲んでのんびり待っているだけだ。

贅沢な時間。

深い緑の中で川のせせらぎが心地いい。

シンさんはクーラーボックスに食材を焼くだけにして持って来ていて、私は何もする事はない。

「お魚、釣ってくる!」とキャンプ料理用の鍋を炭火にかけてから誠太郎がはしゃいだ声を出した。

ここの川はヤマメが放流されていて、簡単に釣れるようになっているらしい。
シンさんが用意してくれていた水遊び用の靴に2人で履き替え、キャンプ場で借りた釣竿を持って楽しそうに川に向かっていく。

「果歩は寝てていいよ」と優しいシンさん。

私はしばしお昼寝を楽しむ事にする。







< 87 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop