誓いのキスを何度でも
「果歩、…何故泣くの?」
と言われ、目を開けるとシンさんは私の顔を真っ直ぐに見つめている。
慌てて、指で頬に触れると、涙が流れているのがわかる。
「ご、ごめんなさい」
と慌ててゴシゴシと涙を拭いて、
「…抱いてください」
と出来るだけ笑顔を作って小さな声を出すと、
「果歩…
僕は…身体だけじゃ、もう嫌だって言ったよね。
果歩には僕の他に愛してる男がいる。
ずっと愛してる男が…
…その男に2度と会わなければ…僕を愛してくれると思ってた。
でも、誠太郎はあの男にそっくりだ。
きっと忘れる事は出来ない。
君は誠太郎を通してあの男を愛し続けているよ。
いままでも…これからも…
どんなに離れても…この先、結ばれる事がなくても…
…果歩が今まで他の男にどんなに言い寄られても誰とも付き合わなかった謎が解けたよ。」
「…シンさん」
言葉が見つからずに名前を呼んだ私から身体を離し、
「僕はふざけて誠太郎の事を『果歩の騎士』なんて呼んでいたけど…
本当に他のオトコから果歩を守ってたんだな。
果歩が誰にも目移りしないように…
アイツがやって来て、すぐに誠太郎の父親だってわかったよ。
果歩を愛してるってことも…
だから、僕はこの5ヶ月家族ごっこを十分楽しんだ。
もう、いいよ。果歩。
あの男を選んでいい。
…自分に嘘をつかなくていい。
迷いながら惹かれていく、果歩を見るのがもう辛い。
さよなら、果歩。
僕が振ってあげる。」
とシンさんは優しい声で言って立ち上がる。
「…シンさん…ごめんなさい」
「謝らなくていい。
果歩は良いセックスフレンドだった。
今まで楽しかった。
僕が欲張っただけだ。
それに…僕が『抱いて』と言った果歩を振るんだよ。
…あの男には連絡してある。
迎えが来るまで、ここにいなさい。」
「それと…
…僕は10月に関連病院に異動が決まってるんだ。
それまで、これまで通りにしておいて」
といつもと変わりない声を出して、テントを出て行った。
と言われ、目を開けるとシンさんは私の顔を真っ直ぐに見つめている。
慌てて、指で頬に触れると、涙が流れているのがわかる。
「ご、ごめんなさい」
と慌ててゴシゴシと涙を拭いて、
「…抱いてください」
と出来るだけ笑顔を作って小さな声を出すと、
「果歩…
僕は…身体だけじゃ、もう嫌だって言ったよね。
果歩には僕の他に愛してる男がいる。
ずっと愛してる男が…
…その男に2度と会わなければ…僕を愛してくれると思ってた。
でも、誠太郎はあの男にそっくりだ。
きっと忘れる事は出来ない。
君は誠太郎を通してあの男を愛し続けているよ。
いままでも…これからも…
どんなに離れても…この先、結ばれる事がなくても…
…果歩が今まで他の男にどんなに言い寄られても誰とも付き合わなかった謎が解けたよ。」
「…シンさん」
言葉が見つからずに名前を呼んだ私から身体を離し、
「僕はふざけて誠太郎の事を『果歩の騎士』なんて呼んでいたけど…
本当に他のオトコから果歩を守ってたんだな。
果歩が誰にも目移りしないように…
アイツがやって来て、すぐに誠太郎の父親だってわかったよ。
果歩を愛してるってことも…
だから、僕はこの5ヶ月家族ごっこを十分楽しんだ。
もう、いいよ。果歩。
あの男を選んでいい。
…自分に嘘をつかなくていい。
迷いながら惹かれていく、果歩を見るのがもう辛い。
さよなら、果歩。
僕が振ってあげる。」
とシンさんは優しい声で言って立ち上がる。
「…シンさん…ごめんなさい」
「謝らなくていい。
果歩は良いセックスフレンドだった。
今まで楽しかった。
僕が欲張っただけだ。
それに…僕が『抱いて』と言った果歩を振るんだよ。
…あの男には連絡してある。
迎えが来るまで、ここにいなさい。」
「それと…
…僕は10月に関連病院に異動が決まってるんだ。
それまで、これまで通りにしておいて」
といつもと変わりない声を出して、テントを出て行った。