愛を知らない一輪の花 〜after story〜


目を細め、優しく百合を見つめる。

「君の大切な家族の所だよ。」



どんどん近づく、懐かしい場所。

いても経ってもいられなくなり、車が停まった瞬間、外に飛び出し走り出す。




玄関で立っていた人物の元に、駆け出す。


「先生!!!!!!」

勢いよく飛びつく。



声を上げて泣く百合の後ろから、透が女性に声をかけた。


「ご無沙汰しています。、、、約束通り、結婚の報告に参りました。」


施設長にゆっくり頭を下げる。
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