幾千夜、花が散るとも
可南は5人で祝う誕生日にはしゃいで、莉奈の世話を焼きながら、ときどき千也に甘えたことを言った。“母親”の顔が可愛い“女”になってるのも気が付いてないんだろう。一過性の熱に浮かされてるだけだと、冷静に自分に言い聞かせた。



子供達を交代で風呂に入れ、今は4人の寝室になっている2階の可南の部屋に寝かしつけたあと。俺の仕事部屋に可南を引きずり込んで、元から置いてたシングルベッドで抱く。

1階の千也の部屋はずっとそのままにしてあった。居場所はちゃんと残してる。だから、可南はまだやらない。

声を我慢して身を捩る彼女を執拗に苛み、堪えきれなくなりそうになると口を塞いで責め続ける。止める気もなかったけど、止まらなかった。俺を必死に受け止めようとしてる可南が愛しかった。

「俺がいなくなってもいいの?」

喘ぎながら可南は首を横に振る。

「嫌なら、ちゃんと俺を愛して」

答えの代わりにぎゅっとしがみつく可南。



このさき何度だって誓わせるよ、俺が満足できるまで。簡単に赦してなんかやらないよ・・・・・・。




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