幾千夜、花が散るとも
入社式やら会社あげての歓迎会やらも、つつがなく終わり。4回目の総務課恒例の花見ってルーティンも乗り切り。人事異動なんかもパラパラあったけど総務の顔触れは変わらないし、また一年、残業もなく平和に過ごせますように。それと、みなみ先輩のお節介がホドホドで済みますよーに。
他課からの出張の申請や精算を片付けながら、ふと卓上カレンダーに目をやる。今年の4月12日は日曜。もう来週だ。せっかく休みなんだよね。・・・ワガママ聞いてくれるかなぁ千也。
睨みながら考え込んでたら、隣りのみなみ先輩がヒソヒソ声で話掛けて来た。
「・・・ところでさぁ。あれから芹沢君、何か言ってきたりした?」
・・・・・・遥か彼方に忘れてましたよ、そんなの。
「いえ特に」
一也が迎えに来たドサクサで連絡先も交換しないで済んだし。
「可南子にその気があんなら、あたしから話したげるよ?」
「んー、あんまり考えてないってゆーか」
1ミクロンも考えてないんで、放っといてくださいねぇぇ?
申し訳なさそうに云うと、そっかぁ、と残念そうな顔が返り、それ以上は言って来なかった。でもきっとまた忘れた頃に来るな。みなみ先輩はある意味、天災的なヒトだから。
他課からの出張の申請や精算を片付けながら、ふと卓上カレンダーに目をやる。今年の4月12日は日曜。もう来週だ。せっかく休みなんだよね。・・・ワガママ聞いてくれるかなぁ千也。
睨みながら考え込んでたら、隣りのみなみ先輩がヒソヒソ声で話掛けて来た。
「・・・ところでさぁ。あれから芹沢君、何か言ってきたりした?」
・・・・・・遥か彼方に忘れてましたよ、そんなの。
「いえ特に」
一也が迎えに来たドサクサで連絡先も交換しないで済んだし。
「可南子にその気があんなら、あたしから話したげるよ?」
「んー、あんまり考えてないってゆーか」
1ミクロンも考えてないんで、放っといてくださいねぇぇ?
申し訳なさそうに云うと、そっかぁ、と残念そうな顔が返り、それ以上は言って来なかった。でもきっとまた忘れた頃に来るな。みなみ先輩はある意味、天災的なヒトだから。