僕はただのbarのオーナーです
cocktail.1
澪side
カラン…
軽快な音をたてて開いたドア。
今日は随分と若いお客様ですね。
入ってきたのは5人の男子。
雰囲気から推測するに、高校生くらいでしょうか?
ここはbar。
昼間は知る人ぞ知るカフェなのですが、夜はbarとして経営しています。
昼間の経営は僕がやっているわけではないのですがね。
あ、僕の名前を言ってませんね。
神月 澪-kouduki mio-といいます。
この店の名前、雫石-shizuku-はある方が名付けてくださいました。
ここでは僕の名前を呼ぶ方はいらっしゃいません。
オーナーと言われたり店の名前…から雫石さんだったり。
この店は怪しい情報屋だとか殺し屋だとか言われているようですが、健全なbarです。
まあ、高校生相手でも酒を提供いたしますから、健全とは言えないのでしょうが……
ちなみにオーナーをつとめている僕も高校生です。
顔を見られ、学校に言われては面倒ですのでパーカーのフードを深く被っています。
そのせいで、色々な噂がたってしまうのでしょうね。
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