僕はただのbarのオーナーです
「姫ー。
これ着てフード被ってー。
顔見せはダメだわ。」
翼がパーカーを取り出して姫に投げつけます。
『返さなくて結構ですので。』
「わ‥わかった。」
戸惑っているようですが、その辺はスルーして姫の手を引いて意気揚々と出ていく千里。
出ていったことを確認した翼はさっきまで千里たちが座っていたソファに座ります。
そして、その近くに置いてある机に足を乗せるといつもの雫石スタイルの出来上がりです。
なんと行儀の悪い。
「お前、要さんを信用してんの?
‥‥‥‥この質問の仕方はまちがえてるな。
信用しすぎなんじゃね?」
『そんなことありませんよ。
いくつか策は用意してあります。
ただすべてを知ることが安全とは限らないので、影で守るには要さんたちが適任なんですよ。』
「‥‥そうかもしれねぇけど。」
『翼は、要さんたちのこと、お嫌いですか?』