僕はただのbarのオーナーです
澪side
35回目の着信。
ふざけないでください。
何回も何回も電話をかけてくる友人。
工藤翼-kudou tubasa-
翼は幼なじみ。
私があの事件に巻き込まれる前からの友人で、私が信頼している数少ない方です。
しかし、だからと言って何回も電話をかけられると苛立つんです。
はい。
36回目のコール音で思わず名前を確認せずに怒鳴ったのは失敗だったと思います。
『何回も電話かけてくんじゃねぇよ!
こっちは用事してんだよ!
察しろやボケっ!!』
「み…みぃ?」
『……………申し訳ありません。
折り返します。』
「え!?ちょ、みぃ!?」