僕はただのbarのオーナーです
cocktail.7
澪side
「澪ー。」
『なんですか。』
急ぎの用事なんてありません。
だって、わたし達の仕事は夜なんですから。
「なんで今回の仕事に千里たち呼ばなかったんだよ。」
『姫はまだ裏に入りたてで、今回の仕事では役に立ちません。
そのため、姫には護衛を。
千里には姫の護衛対象と姫の護衛を頼んでいます。』
護衛?と首を傾げる翼に少し笑って言葉を付け足します。
『銀楼のメンバーとして六花から守ってもらおうということですよ。』
「はぁぁぁぁあ!?」
『仕方ないでしょう。
本来は千里だけに任せる予定だったのに、千里は姫の世話係を名目に護衛につこうとしないんですから。
なら、姫を銀楼に入れれば万事解決するじゃないですか。』
「だとしてもなぁ‥‥」
足手まといを連れてできるほど、仕事は甘くないのですよ。
仕方ないじゃないですか。
好きで裏と表の存在を知っているものどうしを会わせるわけではありません。
出来れば、このまま会わない方が賢明なのですが状況が状況なだけにそうも言ってられないのですよ。