僕はただのbarのオーナーです
翼side
〝信頼が厚いですねぇ。
まあ、白羽様に至っては、ご両親を殺した相手の直属ですから断るのは予測していましたし、黒羽様はそれをお隠しになっていましたので‥‥‥‥‥‥っと。
これは言ってはならぬことでしたか?〟
思わず飛び出して来てしまったことを僅かに後悔しながら、言われた言葉を頭の中で繰り返す。
澪や要さんたちは本当の犯人を知ってて庇ってたっていうのか?
そもそも、なんで俺はその光景を覚えてねぇんだよ…。
それに、六花が従うのはKING。
本当に俺の親を殺したのはKING?
なんで‥‥どうして……。
「あれ?翼じゃん。
お前、今日仕事じゃなかったのか?」
『……兄貴』
ビルの屋上に来てた俺。
声をかけてきたのは兄貴。
「サボり?澪に仕事押し付けたのか?」
『……………………。』
「‥‥なんかあったな。
澪と喧嘩?」
兄貴の言葉に首を横に振る。
すると、兄貴はため息をついて驚きの事を言う。