僕はただのbarのオーナーです




『ここに入れるのはごく一部なのです。
今後は翼も入れるようにしていただくので、入り方を覚えておいてくださいね。』


「わかった。」


『ここには機密事項や、私たちが担当した案件。
これから担当する案件など。

様々なものが保存、保護されています。
そのためセキュリティも沢山ありますし、解除もめんどくさいんですが、慣れてください。』


「了解だ。」



翼が頷いたのを確認して、どんどんセキュリティを解除していく。

目の色、指紋、声、パスワード、短剣を鍵代わりに置くなどなど。

とりあえずめんどくさい。

だからここには来たくないんだ。
解除にどれだけの労力をかけないといけないのさ。

重要な場所だから仕方ないけどさ。

めんどくさいものはめんどくさい。

カチッと音が鳴ったと思うと、ロック解除完了という文字がディスプレイに表示される。




『入りますよ。』



自動で扉が開く。
それでも続いてる廊下。




「いつまで続いてんの?」


『もうすぐですよ。』




そんな会話をしているうちに、ひとつの扉の前に着いた。

何の躊躇いもなく、ノックもなしでその扉を開ける。



「遅かったね。」


「待ちくたびれだぞ。」


『すいません。
今回は翼がいたので。』


「なんかすいません。」


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